CONCEPT — マインドマップ

マインドマップとは:中心の1語から枝を広げる書き方と、仕事での使い方

業務設計・仕組み化 sento.group 編集部 · · 約8分

中心の「新サービスの論点」から客・料金・届け方・競合・体制・期限の6本の枝を色分けして広げ、各枝の先に小枝を2つずつ付けたマインドマップの図
図:説明用の仮想例。新しいサービスを考える打ち合わせで、論点を6本の枝に分けて広げています。

マインドマップとは、紙や画面の中心にテーマを1語で書き、そこから枝を放射状に広げて、思いついた言葉を枝ごとに1語ずつ書き足していく図法のことです。英国の教育者トニー・ブザンが提唱しました。箇条書きのメモと違い、枝の先に空きが見えるので、まだ考えていない論点にその場で気づけます。この記事では、新しいサービスの論点を出す説明用の仮想例を使い、枝の切り方と、書いた図を会議や記事の構成に使う手順を書きます。

マインドマップの意味と、中心語・主枝・小枝の3つの部品

マインドマップは、中心語・主枝・小枝の3つの部品でできています。冒頭の図は、説明用の仮想例として、ある会社が新しいサービスを考える打ち合わせで書いたものです。

  • 中心語:図の真ん中に書くテーマです。図では「新サービスの論点」です。1枚に中心語は1つだけにします。2つ書きたくなったら、紙を分けます。
  • 主枝:中心語から最初に伸ばす太い枝です。図では客・料金・届け方・競合・体制・期限の6本です。主枝の言葉が、そのまま話し合う論点の見出しになります。
  • 小枝:主枝の先に付ける細い枝です。「客」の先に「業種」「社員数」を付けると、客について次に決めることが2つ見えます。小枝の先にさらに小枝を付けてもかまいません。

マインドマップは英国のトニー・ブザンが提唱した図法です。Wikipediaの「マインドマップ」の項目は、ブザンが示した規則として、紙を横長に使う、中央から書き始める、1本の枝に1語を書く、枝を曲線にする、などを挙げています。

来週の打ち合わせで広げたいテーマがあれば、中心語を1つ書いて送ってください。主枝の切り方と、最初に書く小枝の候補をお返しします。

枝のルール:1本の枝に1語、色、読む順番

マインドマップは自由に書いてよい図ですが、他の人と見るなら、次のルールを決めておくと読み違いが減ります。

  • 1本の枝に1語:「料金は月ごとに払う形にするか」と文で書かず、「料金」の先に「払い方」と1語だけ書きます。語が短いほど、その先に別の枝を付けやすくなります。
  • 枝ごとに色を変える:主枝ごとに1色を決め、その先の小枝も同じ色で書きます。図では「客」を紺、「料金」を水色にしています。色で、どの小枝がどの論点の話かが一目で分かります。
  • 主枝は5〜7本で止める:主枝が10本を超えると、中心の周りに文字が詰まって読めなくなります。増えたときは、似た主枝を1本にまとめるか、1本の主枝を別の紙の中心語にします。
  • 読む順番を決める:図では右上から時計回りに読む決まりにしています。会議で画面に映すときは「右上の競合から話します」と言うだけで、出席者の目が同じ枝に集まります。
  • 文字は横向きにそろえる:枝に沿って斜めに書くと、紙を回さないと読めません。手書きでもツールでも、文字は水平に書きます。

中心語の決め方にもコツがあります。「新サービス」のような名詞だけだと枝が散らばるので、「新サービスの論点」「来期の採用で決めること」のように、何を出すための図かまで中心語に含めます。

マインドマップの書き方:5つの手順

説明用の仮想例として、冒頭の図を書いた順番をそのまま並べます。1回目は15分ほどで区切ると、広げすぎずに済みます。

  • 手順1:紙かツールの画面を横長にして、中心に中心語を書きます。図では「新サービスの論点」です。
  • 手順2:主枝を思いつく順に伸ばし、それぞれに1語を書きます。順番や重なりはここでは気にしません。図では客・料金・届け方・競合・体制・期限の6本が出ました。
  • 手順3:主枝ごとに小枝を足します。「客」なら「どんな業種か」「何人くらいの会社か」と自分に聞き、「業種」「社員数」と書きます。
  • 手順4:枝の先が空いている主枝を探します。図で小枝が少ない「期限」は、まだ話していない論点です。ここに印を付けて、次の打ち合わせで聞くことにします。
  • 手順5:似た主枝をまとめ、色を付け、読む順番を決めます。最後に、主枝の言葉を表の見出しかタスクの名前に写します。

手順2では、出た言葉にその場で良し悪しを言わないのが大事です。1人が「それは無理」と言うと、他の人が枝を足さなくなります。良し悪しは手順5でまとめるときに話します。

会議・要件のヒアリング・記事構成での使い方

マインドマップがよく使われる3つの場面で、中心語と主枝をどう置くかを説明用の仮想例で示します。

  • 会議の論点出し:会議の最初の10分で、議題を中心語にして出席者に主枝を出してもらいます。説明用の仮想例として、中心語「来期の採用」に「人数」「職種」「時期」「予算」「面接官」の主枝が出たら、議事はこの5本の順に進めます。会議の最後に、小枝が付かなかった主枝を宿題にします。
  • 要件のヒアリング:システムやツールを作る前に、使う人の話を聞きながら、中心語を「受注の管理」のように業務の名前にして書きます。相手が話した言葉を小枝に書いていくと、相手は図を見ながら「ここが抜けている」と自分で言い足してくれます。
  • 記事や資料の構成:書きたいテーマを中心語にし、読み手が知りたいことを主枝に書きます。主枝がそのまま見出しになり、小枝が各見出しの中で書くことになります。説明用の仮想例として、中心語「経費精算の電子化」なら「費用」「手順」「法律」「よくある失敗」の主枝が見出しの候補です。

3つの場面に共通するのは、広げ終わった図を次の作業の形に移すところまでを1回の作業にすることです。図のまま置いておくと、書いた人にしか読めないメモになります。

次の打ち合わせの議題が決まっていれば、議題と出席者を書いて送ってください。中心語と、最初に出しておく主枝の案を作ってお返しします。2時間で業務の詰まりを見つける入口の診断として、TOC分析 5万円(2時間)も選べます。

ロジックツリー・箇条書き・5W1Hとの使い分け

考えを整理する方法はいくつもあります。マインドマップが向くのは、まだ答えの形が決まっていず、言葉を多く出したい段階です。

  • ロジックツリー:1つの問いを、重なりと抜けがないように左から右へ分けていく図です。KPIツリーのように数字を分解するときや、原因を絞り込むときに使います。マインドマップで出した主枝を、MECEの考え方で並べ直すとロジックツリーの形になります。
  • 箇条書き:順番が決まっている手順や、決まったことの記録に向いています。思いつきを出す段階で箇条書きにすると、上から順に書くので、後から思いついた論点を入れる場所に迷います。
  • 5W1H:いつ・どこで・だれが・なにを・なぜ・どのように、の決まった6つの問いで聞き漏らしを防ぎます。マインドマップの主枝が出てこないときは、5W1Hの6つを仮の主枝として置くと書き始められます。
  • 業務フロー図:人と作業の順番を左から右へ並べる図です。マインドマップで業務の論点を出した後、作業の順番を決める段階で業務フロー図に描き直します。

紙とツールの選び方

マインドマップは紙でもツールでも書けます。人数と、書いた後に何をするかで選びます。

  • 紙とペン:1人で考えるとき、対面の会議でホワイトボードに書くときに向いています。色ペンを主枝の数だけ用意します。書き終わったら写真を撮り、日付と中心語をファイル名にして共有のフォルダに入れます。
  • マインドマップのツール:枝を後から動かせる、色を自動で付けられる、遠くの人と同時に書ける、という点が紙より便利です。多くのツールは、図を箇条書きのテキストに書き出せます。書き出したテキストを表の見出しやタスクに貼れば、手順5の写す作業が早く済みます。
  • ホワイトボード型のツール:付箋とマインドマップを同じ画面に置けるので、出席者が多いオンライン会議に向いています。

ツールを選ぶときは、会社で既に使っているチャットや文書のツールに書き出せるかを先に確かめます。書き出せないツールだと、図の中の言葉を手で打ち直すことになります。

書いた枝を個人のメモに閉じず、共有の台帳の見出しに残す

マインドマップは書いた人の頭の中を映す図なので、書いた人のノートやPCにだけ残りがちです。sento.groupでは、広げ終わった主枝と小枝を、会社の共有の台帳(スプレッドシートかNotionのデータベース)の見出しに移してもらいます。

説明用の仮想例として、冒頭の図なら、台帳の列を「論点(主枝)」「中身(小枝)」「決まったこと」「次に聞く人」「期限」の5列にし、客・料金・届け方・競合・体制・期限の6本を1行ずつ入れます。小枝が少なかった「期限」の行は「決まったこと」が空いたままになるので、次の打ち合わせで何を聞くかが台帳を見るだけで分かります。

生成AIに論点を出させる場合も、出力の形を「中心語・主枝・小枝」の3段に決めて頼み、出てきた主枝を同じ台帳の行に入れます。頼んだときの文面は台帳の最初のシートに貼っておくと、別の人が次のテーマで同じ形の論点出しを頼めます。

最初の一歩として、sento.groupのTOC分析 5万円(2時間)では、手元のマインドマップか打ち合わせのメモを1枚持ってきてもらいます。2時間で、主枝のうち業務でいちばん詰まっている論点と、台帳の5列の中身を決めます。

よくある質問

Q. マインドマップは何のために書くのですか?

頭の中にある言葉を短い時間でたくさん出し、まだ考えていない論点を見つけるために書きます。枝の先が空いている場所が目に見えるので、次に考えることや人に聞くことが分かります。

Q. マインドマップの主枝は何本くらいがよいですか?

5〜7本が読みやすい目安です。10本を超えたら、似た主枝を1本にまとめるか、1本の主枝を別の紙の中心語にして書き分けます。

Q. 枝に文章を書いてはいけませんか?

1本の枝に1語が基本です。文章で書くと、その枝の先に別の枝を付けにくくなります。文章で残したいことは、図を書き終えた後に台帳やメモに書き足します。

Q. マインドマップとロジックツリーはどう違いますか?

マインドマップは中心から自由に枝を広げて言葉を出す図、ロジックツリーは1つの問いを重なりと抜けがないように分けていく図です。マインドマップで言葉を出してから、ロジックツリーで並べ直す順に使うと、出し漏れと重なりの両方を減らせます。

Q. 紙とツールはどちらがよいですか?

1人で考えるときや対面の会議では紙が手軽です。遠くの人と一緒に書く、図を後から動かす、テキストに書き出して表やタスクに移す、のどれかが要るならツールを使います。

来週の打ち合わせの中心語を1つ書いて、枝の切り方を相談する

来週の打ち合わせで広げたいテーマを、中心語1つと出席者で書いて送ってください。主枝の切り方と、最初に書く小枝の候補をお返しします。最初の一歩として、2時間で業務の詰まりを見つける入口の診断、TOC分析 5万円(2時間)も選べます。

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